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技能試験では施工条件を確認することが最重要
独学で電気工事士の技能試験を受ける場合、各年度の候補問題とその解答例がのった参考書を買うと、合格率がグンと高くなります。学校や講習で技能試験のコツ、勘所を教えてくれますが、独学では参考書を見てコツや勘所を身につけるしかありません。
ところがここで気をつけないといけないのは、必ずしも参考書の解答例が正解ではないことがあるということです。「そんなバカな…」と思うかもしれませんが、公表される候補問題には施工条件が省略されていることがあり、参考書では施工条件を予想して、その解答を解説しています。
例えば、電気技術者試験センターから示される公表問題にはケーブルの種類や長さが記載されていない箇所がたくさんありますが、参考書の予想問題ではVVF-1.6×150mmとなっていても、実際にはVVF-2.0×200mmになることがあります。
なので、技能試験の本番では施工条件をよく確認する必要があります。「予想通り1番の問題が出た!!やった!!」と得意になって練習した作例通りに作っても、施工条件が違っていれば欠陥となり、不合格になります。
気を付けるべき欠陥については「電気工事士: 技能試験で気をつけるべき欠陥」とはに詳しく書いています。電気技術者試験センターから出されている資料と合わせて確認してください。
時間配分を決め、落ち着いて複線図を描く
たいていの人は試験が始まると問題の単線図を見て複線図を描くと思います。ところが、なかには複線図を描かずに、試験開始直にすぐ施工作業に取り掛かる人がいますが、気にしてはいけません。
複線図を描いているときに電線を切断する音(ガッチャン、ガッチャンというワイヤストリッパーの音)や工具を持ったり置いたりするときの音が聞こえてくると焦るかもしれませんが、ちっともあわてる必要はありません。
技能の練習をばっちりした人は、複線図をじっくり書いてから作業に取りかかっても間に合います。自信を持って複線図を描くことに集中してください。
ケーブルの切断は慎重に
試験当日、焦りからケーブルを必要より短く切ってしまうことがあります。例えば、問題に書かれている長さは器具やボックスの中心から中心の寸法です。
例えば一方がジョイントボックスなら100mm余分に、もう一方がランプレセプタクルならさらに50mm余分にケーブルの長さを取って切断します。ここで少々短く切ってしまっても、器具の中心から中心が指定された長さの50%以上あれば大丈夫です。
また、長く切ってしまった場合でも、他の器具間の長さを指定の50%は超える範囲で少しずつ短めにすれば足ります。もともと支給される電線も100~200mmぐらいは長めになっているようです。
余裕を持って家を出ましょう
電気工事士試験は多くても年に2回しか受験できません。予期せぬ交通トラブルや忘れ物があってもリカバリーできるように早目に家を出ましょう。
- 受験票と写真票(写真を貼ったもの)を忘れずに
- 直前まで練習してた人は、工具が全部揃っているか確認しましょう
- ウォーターポンププライヤはなくても、手でロックナットを強く締めれば大丈夫
- 複線図を各筆記用具は忘れていませんか?
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